はろー

期間工パチンコ奮闘記:〇物語に挑んだ男の運命

コラム(フィクション)

ある日のこと。期間工として働くタカシは、仕事終わりの疲れを癒すためにいつものパチンコ屋に足を運んだ。彼の目指す先は、〇物語。過去に何度も挑戦しては玉を弾き返され、15万円ほど負け続けていたが、今日は違う。なぜか勝てる気がしたのだ。背中を押すかのように、「今日は行けるぞ!」と心の中で何度も呟きながら、意気揚々と台に座った。

「よし、いくぞ!」

最初の1000円。特に何も起こらない。だが、彼の中にはまだ希望があった。次の1000円を投入し、さらに回す。徐々に玉は減っていくが、彼の決意は揺らがない。

そして、彼の目が輝いた。画面に現れたのは、あの伝説のキャラクター「〇ム」。通常、このシーンは大当たりの前兆だ。タカシさんは、手汗を拭いながらドキドキと見守る。そして、待ちに待った瞬間が来た!玉が一気に連続して落ち、まさに「大当たり」間違いなし!周りの観客もその瞬間を注目していた。

だが、何かが違った。

画面の〇ムが、突然、タカシに向かって不気味にニヤリと笑う。そして、次の瞬間、彼はなんと画面の中に引き込まれてしまったのだ!

「うわあああ!」

周りの観客たちも驚愕。タカシは消えてしまったのだ。画面には、パチンコ玉がカチンカチンとむなしく転がり落ちるだけ。誰もが何が起こったのか理解できなかった。

しかし、次の瞬間、画面に再びタカシが登場。だが、彼は〇ムそのものになってしまっていた!画面の中で、まさに海物語の一部となったタカシは、無邪気に笑いながら海の中を泳ぎ続ける。

「これが俺の…運命だったのか?」

そんなタカシの言葉が、風に乗って聞こえてくるようだった。

現実世界に戻ることはできない。パチンコの画面の中で、永遠に泳ぎ続けることになったタカシは、かつての自分の生活を後悔しながらも、新たな生活を受け入れるしかなかった。

彼の行方を知る者は、もう誰もいない。ただ、あのパチンコ台が静かに語り継ぐだけ。「ここには、〇ムとして永遠に遊び続ける男がいる」と。

海物語に挑んだタカシは、まさに海そのものとなり、永遠に大海原を漂うことになったのである。


パチンコで15万円負けたどころか、最終的には自分自身がパチンコの一部になってしまったタカシ。彼の物語は、ギャンブルの恐ろしさと、何が起こるかわからないパチンコの世界の一面を描いているのである。彼は今も海の中で、〇ムとして新たな人生を楽しんでいる…かもしれない。

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